アメフト

葉柱ルイや鉄馬丈

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葉柱ルイ

 

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十文字一輝&葉柱斗影×葉柱ルイ

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葉柱斗影×葉柱ルイ

 

 

世界広しといえども、ルイに袖が余る上着を着せてあげられるのは斗影兄ぃだけ!(萌)

なんとなく…兄ぃは地黒そうです。

037

葉柱ルイ

 

036

鉄馬×キッド R18?

 

035

葉柱ルイ

 

034

葉柱ルイ

 

033

ヒル×ルイ

 

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ルイルイとデビルバッツ

 

「糞チビ共、糞ハゲ、集合!」

ヒル魔の怒鳴り声に、バック走の練習を終えたばかりの3人は慌てて駆け寄る。

「次はワイドレシーバー立てての練習だ!」

3人は顔を見合わせた。本来ワイドレシーバーは身長の高い者がやるポジションで、この3人が持ち回りでやったとしても、果たしてそれでコーナーバックの練習になるのか。

空気を察したヒル魔はニヤリと笑うと、3人の背後を肩に掛けたマシンガンの銃口で指し示した。

「心配しねぇでもワイドレシーバー役は用意してやったぞ、そら」

「!!!」

振り向いた先には異様に背の高い人間が立っていた。

賊学カメレオンズ主将、葉柱ルイ。

ヒル魔の挑発に乗ったが為に500万もの借金を背負ってしまった男。払えないなら身体で返せと、只今はヒル魔に奴隷としてこき使われる身。

「あァ!? ワイドレシーバー? 聞いてねぇぞ、コラ」

むっつり不機嫌そうに突っ立っていた彼は“ワイドレシーバー”の言葉に反応してヒル魔に詰め寄る。

「テメーの都合なんか聞いてねぇっつーの」

「だいたいこんなチビ共が、俺と勝負になるわけねーだろ」

葉柱は足下に転がっていたボールを掴むと頭上に腕を差し伸ばした。

確かに。試しにと伸ばした雷門の腕は、葉柱ルイの顎にも届かない。跳び上がったとしても相当厳しそうだ。

「簡単にできたら練習する意味ねーだろ。つべこべ言わずにやれ」

「俺は、ラインバッカーだ!」

「いーからやれ!」

「嫌だ! ワイドレシーバーなんか絶対やらねぇ!」

「うっせぇ奴隷! バイクバラして売っ払うぞ!」

「!! ……クソッ、どーなっても知らねぇかんな!」

しつこく拒否していた葉柱だが、バイクを盾に脅されて漸く折れると、2言3言ヒル魔から指示を受けて渋々位置に着いた。

アイシールド仕様のセナと雷門、雪光の3人は、その光景を青くなって見つめていた。

“どうなっても知らないって…ラ、ラフプレイ!?”

賊学戦での彼のプレイスタイルが脳裏を過ぎる。

ラフプレイも怖いがしかし、ヒル魔の怒りはもっと怖い。

「オ、オッシ。俺からいくぜ!」

誰が最初の犠牲者になるのか…3人顔を見合わせたところでやや空元気気味に、それでも勢いよく先ず雷門が名乗りを上げた。

「Set!! Hu---t Hut Hut …」

いきなり駆け出した葉柱の後を追って雷門も走り出す。

決して遅くはないが、際だって速いわけでもない。ボールが来る前に何とか追いすがる事はできた。が…

「ムキー! このこのっ! これでもかっ!!」

いくら体当たりを仕掛けても全く効果がない。細身とは言え2メートル近い葉柱と小柄な雷門とでは、いかんせん体重差が有りすぎた。

“くっそー…こーなったらキャッチ際を狙うしかねぇ。見てろよ! キャッチなら誰にも負けねぇ!!”

シュッ

鋭く跳んできたパスに、2人は同時に反応した。

「このっ!!」

雷門のジャンプ力を持ってしても絶望的な高さを横切るボールに易々と届いた葉柱の両手が、ボールを捕らえ…

スカッ

「…………」

誰もがキャッチした、と確信したはずの葉柱の手をすり抜け着地したボールが不規則に地面を跳ねるのを全員が無言で見つめる。

「糞カメレオン! ちゃんとキャッチしやがれ!! もう1回だ!」

ヒル魔の怒声でリスタート。

「Set!! Hu---t Hut Hut …」

スカッ

「Set!!! Hu--t Hut Hut Hut …」

スカッ

「Set!!!! Hu----t! Hut Hut …」

スカッ

「Se-----t!!!! Hut!! Hut Hut …

速く投げても緩く投げても、真っ直ぐ投げても山なりに投げても、何度やっても結果は同じだった。

圧倒的身長差で競り勝った葉柱がボールを掴み損ねる、の繰り返し。

終いには葉柱の背後に回り込んだ雷門が、着地寸前のボールをキャッチする始末。

「糞カメレオン! 真面目にやれ!! ちゃんとキャッチしねぇと練習になんねーだろーが!!!」

「真面目に…やってんだろーが!」

怒鳴り返す葉柱ルイの顔は、息が上がったわけでもないのに何故か赤い。

“あっ”

雪光と共に唖然として見守っていたセナは、ヘルメットの下で小さく叫ぶと慌ててヒル魔の元へ駆け寄る。

“ヒル魔さんヒル魔さん!”

「ン? 何だ糞チビ」

ヒル魔の袖を引くと、葉柱ルイに聞こえない様彼に背を向けてヒソヒソと耳打ちをする。

“多分…葉柱さんは真面目にやってるんだと思います”

“あぁ!? いくら専門外だからって真面目にやってアレはねーだろ”

“いえ…掃除の時とかもあんな感じで…”

雑用にしょっちゅう呼び出される葉柱ルイは、主務としてのセナと一緒に行動する事も多く、その不器用さ加減は身に染みてよく知っていた。

最たる例は掃除の時で、1人でやらせると掃除の前より散らかる有様。2人で漸く現状維持、3人居ないとキレイにならないと言う筋金入りの不器用さで、今では掃除に駆り出された時の彼は、単なる荷物の移動要員(但し、割れ物を除く)と化してしまっていた。

“…ええとつまり…”

“つまり?”

“ものすごく不器用な人なんだと思います”

「………」

2人して顔を上げると、振り返って少し離れた場所に立っていた葉柱ルイをじっと見つめる。

「んだよ…」

葉柱はふて腐れた様に上目遣いでこちらを睨み付けてきた。

「あ〜、テメーにワイドレシーバーが無理だっつ〜コトは良〜く判った」

つかつかと近寄ると、ヒル魔は葉柱の肩をポンと叩いて小さな何かを手渡す。

「テメーがやんのは勘弁してやっから、コレでテメーんトコのワイドレシーバーを呼べ」

広い掌の上には小さな携帯電話。

暫く手の上の携帯を見つめていたが、おもむろにグローブの先を銜えると顎を上げて指から引き抜く。

「最初っから、そーすりゃいーじゃねぇかよ…用も言わねーでイキナリ来いとか言いやがって…」

ブツブツと文句を言いながらも、剥き出しになった先の丸い指が、いかにも不器用そうな辿々しい手つきで携帯を操作し始めた。

「Set!! Hu---t Hut Hut …」

ヒル魔の良く通る声がグラウンドに響き渡る中、賊学のワイドレシーバーを交えて練習が再開される。

「アレ?」

小早川セナが違和感を感じて辺りを見回してみれば、いつの間にか葉柱ルイの姿は何処にも見あたらない。

“葉柱さん、帰っちゃったのかな”

「糞チビ! グズグズすんな、次いくぞ!!」

「は、ハイッ!」

慌ててセナは、スタートのための位置に着いた。

「Set!! Hu---t Hut Hut …」

気にはなっても練習を抜ける事はできず、ただゆっくりと日は暮れてゆく。

結局その日、練習が終わって解散する時間になっても、葉柱ルイが姿を現す事は無かった。

泥門のコーナーバックの練習のためにワイドレシーバー役で駆り出されるルイルイです余! こんなので萌えるのはアタチだけっスか!?

ウチのルイルイは鬼不器用なので跳んでくるボールが掴めません。全長1メートル未満の物体は、捕捉対象にはなり得ないのです。

あっ、そ〜いえば前に書いた SS で飛んできた缶ジュース掴んでましたね…まぁアレは距離近かったし…偶々運良く掴めたとゆ〜コトで(笑)

何で最初っから賊学のワイドレシーバーを呼び出さないかって? そんなの、ヒル魔がルイを構いたいからに決まってます♪

初恋の人(アイシールド)の前で赤っ恥かかされて、最後姿を消しちゃったルイルイは部室の裏辺りに蹲って泣いているやも知れませぬ。

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葉柱ルイ